退職後の医療保険を選ぶ

会社勤めの場合、現役時代は加入する医療保険が自動的に決まりますが、退職の際には、自身で複数の選択肢の中から選ぶ必要があります。それぞれの違いを知って、自分に有利な制度を選ぶようにしてください。なお、再就職した場合は、基本的にはその勤め先の健康保険に加入することになります。


病院にかかる時の医療費の自己負担額は、今はどの制度でも原則同じです。生活習慣病健診等、保健事業にも違いがありますが、ここでは保険料を中心に違いを例にしますので参考にしてください。

●選択肢は3つです。(国民皆保険制度の下、どれかに加入が必要です。)

退職後の医療保険比較

選択肢

保険運営者

保険料

保険料の算定基準

条件

1. 当健康保険組合の
任意継続

元の勤め先の
健康保険組合
(当健康保険組合)

全額自己負担
(本人分のみ)

概ね、本人の退職前賃金か32万円の低い方

退職前の加入期間が2か月以上

2. 国民健康保険

市区町村

全額自己負担
(扶養家族分も一人ひとり)

前年の収入など

他の医療保険に加入していないこと

3. 他健保加入の
家族の被扶養者

家族が加入する
健康保険

なし

60歳未満は年収が130万円未満など

再就職した場合は、基本的にはその勤め先の健康保険に移ります。

1. ポーラ・オルビスグループ健康保険組合の「任意継続被保険者」になる。

退職前に健保加入期間が2ヶ月以上あると、就職等しなければ退職後2年間当健康保険組合に残れます。これは「任意継続制度」といい、残る人は「任意継続被保険者(任継者)」となります。

保険料は、会社が半分負担する現役時代と違って全額自己負担です。

ただし、退職直前の自己負担額の約2倍になるとは限りません。


保険料の算定の基礎となる金額(標準報酬月額)があり、任意継続被保険者の場合、その金額は、ア.ご自身の退職直前の標準報酬月額≒賃金と、イ. 32万円(当健康保険組合の基準額)、との、いずれか低い方になるからです。

おおよその保険料は、下記を目安としてください。

1) 標準報酬月額が32万円以上の人の場合

退職日直前の給与が概ね32万円以上 >> 健康保険料本人負担額=天引=が、12,316円以上(介護除く)の人

①健康保険料=32万円×保険料率8.40%=26,880円
②介護保険料=32万円×保険料率1.24%=3,968円(40歳以上のみ)
合計保険料=①+②=30,848円(月額)

2) 標準報酬月額が32万円を下回る人の場合

退職日直前の給与が概ね32万円を下回る >> 健康保険料本人負担=天引が、12,316円未満(介護除く)の人

①健康保険料≒退職直前の標準報酬月額(≒給与)×保険料率8.40%
②介護保険料≒退職直前の標準報酬月額(≒給与)×保険料率1.24%(40歳以上のみ)
合計保険料≒①+②(月額)
収める健康保険料は退職直前の天引額のおよそ2.2倍になります。
注意 保険料率は健保組合の組合会で適宜見直され、保険料も変わります。

2. 居住する市町村の国民健康保険(国保)へ加入する。

保険料は自治体によって計算方法が違いますが、基本的には前年の収入などで決まります。退職の翌年は現役時の賃金などで算定されるので、思いのほか高くなりがちです。その後は年金収入などで算定されます。

保険料を比較する際は、世帯全員で見る必要があります。健保組合では扶養する家族が何人いても、本人分の保険料だけで扶養家族も保険適用されます。一方、国保は一人一人に保険料がかかります。

これに加え、前述のように国保は前年の年収をベースに保険料が算定されるということもあって、一概には言えませんが、健保組合の任意継続のほうが、保険料が低いケースが多いようです。


国保の保険料は、お住まいの市町村の窓口で、事前に確認するのがよいと思われます。(役所の国民健康保険課等。身分証明書等携行が必要。)会社や健保組合が直接確認することはできません。ご自身で保険料を聞き、「任意継続被保険者」になった場合の保険料と比較してみてください。

3. 他の健保組合などに加入している配偶者や親、子供の扶養家族になる。

自分は保険料負担の必要がなく、一番お得ですが、だれもが選択できるわけではありません。60歳未満では年収130万円未満(60歳以上は180万円未満)など、その他被扶養者として認定されるための条件があります。その健保組合に確認してください。

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